事例
たよれーるWinActor導入×手厚いサポートで月間約520時間の業務削減&全社DXの加速と業務改革の実現!
支援内容
ビジネスプロセス

守山乳業株式会社
- 業種
- 製造業
- 事業内容
- 乳製品製造販売、清涼飲料水等製造販売、菓子製造業、密封包装食品製造業、乳処理業

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課題
- 毎日の定型業務は時間的負担
- 入力業務の煩雑さによる手間とストレス
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施策
- 手厚いサポートのRPAサービス「たよれーるWinActor」を導入し、業務自動化を推進
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効果
- 約160本のRPAシナリオを作成し、月間約520時間の業務削減を実現
- 基幹システム更改後も月間約400時間の業務削減を継続
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今後の展開
- 管理部以外の業務にもRPAを適用し、社内全体のDX推進を強化
- 属人化を解消し、業務効率向上を目的としたメンバーの育成

導入に至った経緯
私たち守山乳業株式会社は、乳製品や清涼飲料水の製造・販売を行う企業です。大正7年(西暦1918年)に創業し、ビン入り珈琲牛乳を日本で初めて販売しました。現在は業務用製品が主体ですが、ポーションミルクやガムシロップ、ソフトクリームの原料、スーパーやコンビニエンスストアで販売するカップ飲料やパック飲料など、暮らしの中の身近なところで親しまれている製品を製造・販売しています。
管理部での日々の業務の多くが定型作業であり、特に「寄託在庫管理」や「入力業務」においては、膨大な手作業が発生していました。寄託在庫管理では、お客様の専用サイトから出荷状況を確認し、Excelへの転記や在庫手配を毎日実施する必要があり、顧客数の増加に伴い業務負担が増えていました。さらに、入力業務では、1日1,000件に及ぶオーダーの処理が発生し、そのうち300~400件がFAXベースであったため、かなりの時間と手間がかかっている状況でした。
このような課題を解決するために、2020年に業務効率化のためのRPA(Robotic Process Automation)導入を決定しました。
「たよれーるWinActor」のサポートを活用して様々な業務を自動化
当初は管理部の中でシステム開発室を新設したばかりで専任者が一人体制だったことや他システム導入時のサポート体制が十分でなかった経験から、特にサポート体制が充実している大塚商会の「たよれーるWinActor」を採用しました。現在では、基幹システムの更改を機にDX推進を強化する方針となり、2024年10月に「DX推進部」として独立し、より広範な業務自動化と全社的なDXを推進する組織として活動しています。
導入後、まずは寄託在庫管理や入力業務等を自動化しました。
- 寄託在庫管理では、お客様の専用サイトから出荷状況を自動取得し、Excelへの転記や在庫管理の処理を自動化
- 伝票入力やマスタ登録などの各種入力業務では、Excelから転記し、代行計上
- 日ごとの売上集計や掲示板への掲示業務、請求システムへの転記・承認などを自動化
- 品質保証部では、クレームがあった際の申請受付や月間レポートの作成を自動化
- 営業部では、ソフトクリームの機器に故障があった際の修理依頼に関する管理表への転記および配信などを自動化
当社では「たよれーるWinActor」のサポートを活用しながら、RPAシナリオ(ロボットが業務を自動化するための手順を可視化したもの)が順調に増えています。大塚商会およびワークスアイディが担当するサポートは非常に手厚く、毎年ライセンスの更新と共に付与される4枚の「たよれーるサポートチケット」を活用してエンジニアに訪問いただき、対面で基礎研修やシナリオ作成のサポートを受けるハンズオン研修を実施したり、バージョンのアップデートに伴う新機能の紹介を受けたりと、継続的なDX推進に役立てています。
導入当初はシナリオの作成と実行が可能なフル機能版のライセンスを契約しましたが、シナリオ稼働中はPCが使えないため、シナリオが増えてきた段階で実行のみ可能な実行版ライセンスを追加し、管理部や品質保証部でも活用する形へと展開。現在では、社内で「ロボくん」と呼ばれるシナリオを160本作成し、日常的に30~40本のシナリオが稼働しています。もはや「RPA」や「WinActor®」よりも、「ロボくん」という名称のほうが社内に浸透している状況です!
導入の効果
RPAの導入により、1年目は全体で年間約3000時間の業務時間削減を実現しました。特に寄託在庫管理の自動化だけで月間約118時間の業務削減となり、手作業を分担する必要がなくなったことで、定型業務から一部解放され、大幅に時間削減が実現し定時退社する社員が増えました。
最大では、月間約520時間の業務削減を達成しました。基幹システムの更改によって効率化が進み、RPAを使用しなくなった業務がありますが、現在も月間約400時間の業務削減を維持しています。単発での利用も多く、累計で410時間の業務削減となり、社内全体の業務効率化が進みました。
高い効果を生んだ成功要因
RPAの導入でこれほどの効果が得られた背景には、システム開発室が設立された際に、管理部の業務から離れ、RPAの導入に専念できたことが大きな要因です。通常、業務と並行して新しいシステムの導入を進めるのは難しいですが、専任でRPA開発に取り組めたことで、大塚商会およびワークスアイディの手厚いサポートを受けながらスムーズに導入が進みました。
また、管理部以外に展開するために社内でRPAの説明会を開き、アイデアを募集しました。導入を希望する部署には作業の手順書を作成してもらうことで、RPAによる自動化が他部署にも浸透していきました。
今後の展開
今後、私たちはRPAの適用範囲をさらに広げ、生産部の業務や人事総務部、経理部など管理部以外にも適用を進める予定です。現在はDX推進部が中心となって開発を行っていますが、属人化を防ぐために新しいメンバーの育成を進めており、社内のITリテラシー向上にも力を入れています。
また、基幹システムの更改により、一部のRPAシナリオが不要になったことから、現在使用していない実行版ライセンスの活用方法についても検討を進めています。
私たちのDX推進は、RPAによる業務効率化だけでなく、従業員の意識改革やIT活用の促進にもつながっており、今後もさらなる発展を目指していきます。
※WinActor®はNTTアドバンステクノロジ株式会社の登録商標です。
◆守山乳業株式会社
https://www.fujimilk.co.jp/