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Case Study

事例

コンサル導入で経営課題を導き出し、会社全体で取り組む5年間のロードマップが完成

支援内容

データドリブン

鬼塚電気工事株式会社

鬼塚電気工事株式会社

業種
電気工事業/管工事業/電気通信工事業/消防施設工事業
事業内容
電気・管・ loT 工事、ZEB事業・省エネ・創エネ・EMS(エネルギーマネジメントシステム) 等への取り組み
コンサル導入で経営課題を導き出し、会社全体で取り組む5年間のロードマップが完成
  • 課題

    • コンサルティングサービス導入前の課題はZEBで取得できるビッグデータの利活用
    • サービス導入後に導き出した本来の経営課題は、現場代理人という技術者の不足や人材育成強化、ZEBを活用したブランディング強化など
  • 施策

    • コンサルティングサービスの導入
    • ビッグデータ利活用を含めた「DXプランニング」の作成支援
  • 効果

    • 会社全体で取り組む5年間のロードマップが完成
    • ブランドアップに向けた広報チームの立ち上げ
    • 前年期(2023/09~2024/08)人材育成目標150%達成、人材採用目標100%達成
    • 脱炭素につながる様々な認証取得や採択事業のネットワーク強化
  • 今後の展開

    • ロードマップに沿った活動の遂行
    • データを利活用した事業の付加価値提供
鬼塚電気工事株式会社_インタビュイー紹介_左から尾野会長、営業部 村上氏、尾野社長。

新社屋ZEBで取得できる膨大なデータの利活用に悩んでいた

2022年3月に脱炭素を目指し、システム制御による「省エネルギー」と自然エネルギーを活用した「創エネルギー」を組み合わせ、エネルギー収支を0%以下にする『ZEB(Net Zero Energy Building)』で新社屋を竣工しました。新社屋では、BEMS(Building and Energy Management System) による電力量計をメインに、照明・空調・換気・太陽光発電・蓄電池・水素発電・風力発電・太陽熱温水器等の制御・監視データなど約600項目のデータを10分毎に取得しています。データベースも別に準備しており、データの取得からデータの格納まではすでに対応できていたため、その膨大なデータの利活用ができれば、鬼塚電気として今後の武器になると考えておりました。そこで経済産業省のデータサイエンティスト相談会に参加し、ワークスアイディとの取り組みが始まりました。

コンサルティングサービスの導入で本質的な課題が見えてきた

相談の入り口はビッグデータの利活用でしたが、コンサルティングに入っていただいたことで、何のためにデータの利活用をするのかと考えたときに、「事業の根幹をZEB型にシフトして特徴を出していきたい」という意向が鮮明になり、それを伸ばすためには何が課題になっているのかを社内で話し合うきっかけになりました。
課題はビッグデータの利活用ではなく、現場代理人という技術者が不足していることが根本の問題であることがわかり、その本質的な課題を解決する方法を支援いただきました。

月に2回のプロジェク会議でしたが、課題を突き詰めるまでに2か月ほどを要しました。その間、ZEBのポテンシャルの検討、SWOT分析、デザインシンキングなどを用いて様々な角度からご提案をいただき、ワークスアイディは課題解決に向けて幅広くアプローチができる会社であると感じていました。

会社全体で取り組む5年間のロードマップが完成

課題に対して幅広くアプローチをし、「DXプランニング」の作成支援をしていただいた結果、最終的に1つのロードマップにまとめることができました。今後の目標や事業計画が明確になり、会社全体で経営課題に取り組む指標となりました。

ロードマップの作成は一筋縄にはいきませんでした。通常業務との両立は困難が伴い、従業員からの抵抗がありましたが、課題を持っている認識は各々にあったため、毎週・毎月の会議で何度も必要性を伝え続けたことで電気・管・IoT の部署間での議論が徐々に活発になり最終的には部署間連携に繋がりました。

ロードマップに沿って事業を遂行した結果、様々な成果が得られました。(前年期:2023/09~2024/08)

  1. 人材育成目標:150%達成、人材採用目標:100%達成
  2. ZEB商材のバージョンアップ:データ分析として、LSTMモデル(過去データから次を予測するもの)で消費電力量の予測を実施
  3. ZEB構築ネットワーク:おおいたグリーン事業者認証(脱炭素部門)、エネマネ事業者採択(コンソーシアム事業者)、デコ活応援隊採択、中小企業等エネルギー利用最適化推進事業採択など、脱炭素につながる様々な取り組みを実施
  4. ブランドアップ:2024年4月に広報チームを立ち上げ、広報事業を強化
  5. DX推進:社内で回覧する指図書システムを改修

今後の展開

まずは、部門ごとに作成したロードマップに沿って活動していこうと思います。また、ZEBの導入ハードルを下げるために、弊社なりのZEBプラットフォームの構築を進めています。メーカーをまたいで使用できる機器やローコストの機器を探し、取り扱いを検討しています。
そして電気・管・IoT工事に加え、ZEB等のデータを利用した付加価値を提供できるようにしていきたいです。